本格焼酎ができるまで
CREATE
Step1芋の洗浄・選別
本格芋焼酎造りの第一歩は、原料である芋の洗浄と選別です。
畑で収穫された芋は鮮度が高いうちに蔵に搬入されます。芋を丁寧に洗浄し、人の目と手で一つひとつ傷や傷みを確認し、外見では分かりにくい劣化も見逃さず選別していきます。蒸しムラがでないように大きさを揃えてカットします。素材の品質とこの工程の丁寧さが焼酎の仕上がりに大きく影響します。
Step2麹造り
麹造りは、焼酎の味を左右する大切な工程です。
まず米を洗い、十分に吸水させた後に蒸し上げます。
蒸し上がった米に麹菌をまぶし、温度と湿度を繊細に管理しながら約2日間かけて麹を育てます。ここで造られる麹は、でんぷんを糖に変える働きを持ち、後の発酵工程に欠かせない存在です。良質な麹が焼酎の豊かな香りと旨みを引き出します。
Step3一次仕込み
できあがった麹に水と酵母を加え、発酵タンクで約5日間かけて「一次もろみ(酒母)」をつくります。
麹の酵素によって原料の糖化が進み、酵母が増殖していきます。気温や湿度によって状態が変わりやすいため、わずかな変化を見逃さず、温度管理などをきめ細かく行いながら、安定したもろみへと仕上げていきます。
Step4芋蒸し
Step5二次仕込み
一次もろみに芋(そば焼酎はそば、麦焼酎は麦)と水を加えて、「二次もろみ」をつくります。
ここで酵母が糖分をアルコールへと変える発酵が進み、本格焼酎ならではの香味や旨みが生まれます。気候や芋などの原料の状態に応じて丁寧な発酵管理を行いながら、約10日間かけて「二次もろみ」ができ上ります。
Step6蒸留
発酵を終えた「二次もろみ」を単式蒸留機で蒸留します。
加熱によって発生したアルコールを含む蒸気を冷却・凝縮し、原酒として取り出します。
単式蒸留機で蒸留する本格焼酎は、原料由来の風味や香りが豊かに残ります。この工程でアルコール度数約37%の芋焼酎(そば焼酎、麦焼酎は約43%)の原酒ができ上ります。
Step7貯蔵・熟成
蒸留した原酒は、ろ過を施した後、タンクや甕、樽などで一定期間、貯蔵・熟成します。熟成によって風味はよりまろやかに、口当たりもなめらかになります。また、貯蔵・熟成する容器や期間などによって焼酎の味わいに違いが生まれます。この工程は焼酎の個性を引き出すための重要な工程でもあります。
Step8ブレンド・割水
熟成を終えたそれぞれの原酒を、各銘柄に合わせて絶妙な割合いで丁寧にブレンドすることで、年間通じて高品質な味わいを保っています。
最後に、風味を損なわないよう仕込み水でアルコール度数を調整します。
焼酎本来の味わいを引き立てる、大切な仕上げの工程です。